民生委員が自治体から委託されて行う高齢者調査を開始しています。
真夏の調査訪問を避けることとコロナ発生が重なって、2年半ぶりの調査訪問です。
本当は、この春に実施する予定でしたが、緊急事態宣言が出たことで延期され、
宣言解除とともに先週から再開されました。(あ、我が自治体だけの話です)
ということで、私も連日高齢者のお宅を訪問しています。
訪問対象者は、75歳以上の単身者及び75歳以上のみの世帯(つまり老夫婦)。
2年半ぶりなので、様々変化がありますね。
訪問対象者のリストからいなくなった方も少なくありません。淋しいです。
やはり、この調査訪問は毎年したいなとつくづく感じます。
外出自粛がうたわれ、数日に1回の買い物と月1回の通院など最低限の外出のほかは
家にいる時間がほとんどという高齢者が多いので、
いわゆるフレイル(身体的機能や認知機能の低下がみられる状態)に近い方もいますね。
ご本人が気づかれています。
デイサービスなどに休まず行かれている方はいいのですが、
ずっと家にいると、脚の筋力が低下するので歩行に支障をきたしていたり、
たくさん歩く自信がない不安があってますます出歩かなくなると言われます。
では散歩を!勧めても、目的のない歩行はできない性分の方もいて、体力低下が懸念されるのです。
まだ少ない訪問数なのですが、
既に、複数の方から「都議選投票に行く手立てがない」と相談されてしまいました。
以前なら歩いて投票所まで行けたのが、今回は自信がないと言われるのです。
緩やかであっても坂を上ったり、踏切を渡ったりするので、
今の自分にとってはリスクがあると感じられるのでしょう。
ヘルパーに付き添いを頼むと、介護サービス外なので実費となるため
「投票に行くだけのために何千円も払うのは嫌」と言われ、それもそうだなと思いますし、
家族やヘルパーなどプロの方でないと、むやみに付き添って万が一事故があったら?
という心配のあるので、ボランティアも有償の方を探すことになると思うんですね。
なかには離れて暮らすお子さんが期日前投票に連れて行ってくれるいう方もいましたが、
そういう足を確保できない方にタクシーを利用することをおすすめするのは気が引けます。
こんなちょっとした付き添いとか、布団を毎日押し入れに入れるとか、小さな庭の雑草を刈るとか、
介護サービスが利用できないちょっとした毎日の暮らしの支援部分にこそ
高齢者の方の困りごとってあるんですね。
離れているご家族の方には、大きなことよりも、
小さな事柄のほうを気遣っていただけると幸いです。