CareDiarylogo.png

ケアダイアリー

  • HOME

  • オンラインフォーラム

    • 会員プロフィール
  • お知らせ

  • お問い合わせ

  • More

    Use tab to navigate through the menu items.
    この動作を確認するには、公開後のサイトへ移動してください。
    • カテゴリー
    • すべての記事
    • マイポスト
    浅井郁子(アサインコ)
    2021年3月22日
      ·  最終更新: 2021年3月23日

    親のお金を外部から守ること

    カテゴリー: アサインコのホームルーム

    先日新聞の見出しにこんなのがありました。

    【80代に高額保険、勧誘「違法」 外貨建て6000万円、地裁「必要ない】


    50代の長女が物忘れの進んだ母の持ち物を整理していたとき、高額な保険契約書類が見つけます。

    80代の母が自分から本当に契約したのか? と疑念を抱き、ついには裁判で争うことになったというニュースです。


    これね、高齢の親がいる人には誰にとっても他人事ではありませんと思います。

    資産があってもなくても、100万円程の預貯金であっても、勧誘や詐欺に応じてしまう可能性はあるからです。

    自分の親は慎重だし、しっかりしてるしね、お金の管理は人一倍やっていて、物忘れも進んでないしね、などと思っていても、残念ながら人間の判断も「老化」には負けてしまうことがあります。

    そして、高齢になると、どうもお金に関しては、以前とは別の判断をする可能性が人間にはあるという摩訶不思議な側面が見られることが多いのです。

    うちの父もまさにそうでした😓


    わずかの兆候(お金に関して以前とはちょっと違うことを言い出したとか、使い方が変わったとか)が見られたら、困った事態が起こる前にどうにか関わってほしいということを、今回は書きます。

    と言うのも、お金のトラブルが起こるとね、身体介護や家事支援などの実際の介護とは比較にならないくらい家族にとっては重荷になり、家族関係が壊れることもあり、精神的負担が大きくなってしまうからです。


    と、前置きが長くなりましたが、冒頭の記事を読みながらコメントを入れてみようと思います。

    (なお、元記事はです。 下記「」内が記事引用になります)



    「長女にあたる女性(54)らが貸金庫に保管されていた保険証券を確認したのは、2016年秋のことだ。母(87)は15~16年にかけ、外資系の保険会社と二つの外貨建て保険を契約し、計約6千万円を支払っていた。そろばんで家計簿をつけ、クレジットカードすら持たない堅実な母。おかしい。どうして加入したんだろう。」


    80代の人が金融商品と契約する際、銀行の場合は家族の席や家族への電話確認が行われるのが通常ですが、保険会社の場合はそれがない可能性があるので、要注意ですね。

    まず、親が現在加入している保険を確認できるように思案することをおすすめします。

    親が隠そうとするなら、保険は親が何かあった時に使うものなので、家族は知っておかないとね、という理屈でうまく迫ってください。

    その後に保険の整理を一緒にするくらいになるといいですね。

    そうすれば、保険会社が勧誘に来ても、親も家族に相談という発想が起こりやすくなりますから。


    「円で保険料を支払って外貨で保険金を受け取る外貨建て保険は、為替の動き次第で元本割れ(支払った代金を下回る)して損失を出す可能性がある。契約を担当した保険会社の男性社員に問い合わせると、『会社がもうからない究極の保険です』」と説明した。『契約の証拠』として、約款などを持つ母の写真まで送ってきた。疑念はますます膨らんだ。」


    会社が儲からない保険なんてあるわけないじゃないですか! 約款などを持つ母の写真なんてもう、手口にしか思えないですよ! 私ならもう疑念が膨らむどころか、ここで既に怒り心頭ですわ😠


    「母は、希望に沿わない保険に加入させられたのではないか――。そう考え、保険会社に損害賠償を求める訴えを18年に起こした。」


    ここでちょっと強調したいことがあります。

    たとえ希望に沿った保険でもトラブルになる可能性があるということです。

    金融機関は、保険商品だけでなく、投資信託や国債も盛んに勧めてきます。

    60代くらいまでであれば本人に任せて大丈夫だった契約も、後期高齢者以降になればどうしても“判断力の低下”が起こる可能性が大きくなりますが、その背景には単に老化だけではないものもあって。

    ここがちょっと人間の複雑なところでもあって。。。、


    人生の時間が残り少なくなってきたなと人は自覚すると、どうやら以前であれば決してしない判断もする可能性が起こることがあるようで。

    例えば、

    ・家族に遺産をもっと残したいから、資産を増やそうとする

    ・人生で一度くらい投資や融資など思い切ったお金の使い方をしてみたい

    ・あの世にお金を持っていけないし、そもそも自分のお金をどう使おうと自由だ!という意識が芽生える

    などです。


    ニュース記事とは話がそれているように思われるかもしれませんが、このお母様がなぜ6000万円の契約をしてしまったのか、物忘れが進んでいるとはいえその意識を探ってみると、私たち人間の思いの複雑さがあるように思うんですね。


    「だが、東京地裁は昨年11月の判決で、80代という契約時の年齢を踏まえ、今後20年以上にわたって年金を受け取れる保険に『興味があったとは言いがたい』」と指摘。継続的に年金を受けたい希望をかなえるとしても、『リスクのある外貨建て保険にする必要性は全くない。勧誘がなければ加入していなかったといえる』」とした。」


    今回は年金保険だったようですね。

    80代であっても“人生100年”といううたい文句で契約を迫る図式が想像できます。

    それでも年金保険に元金6000万円なんて、あくどいにもほどがありますよね(また腹が立ってきた!)


    「その上で、顧客の目的に合うよう商品を提案することを求めた金融商品取引法上の『適合性の原則』」から著しく逸脱したとして、勧誘方法の違法性を認定。損失分など約656万円の支払いを保険会社に命じた。ただ、契約時に発症していたとみられる認知症による影響はないとされた。」



    ということで、地裁の判決では、勧誘の違法性を認定しました。

    でも、既に損失分が出ていたんですね。

    一方で、認知症による影響を裁判が判断することの難しさも見られます。

    認知症であるなら成年後見人をつけろと言われる危うさもあるので、家族もここはあまり強調できない難しさがあります。(権利擁護や成年後見制度についてはまたの機会に書きたいと思っています)


    「女性は、男性社員が契約までの間に母との食事を何度も繰り返したり、遺言作成を提案して自ら証人になったりしたことについて『やりすぎではないか。高齢者なのだから、丁寧に意向を確認するべきだ』」と訴える。」


    やりすぎどころか、男性社員がやってはいけないことをやっていると思いませんか?

    離れているといっても家族がいる高齢者に対し、保険会社の社員はここまでするのか!? ということを皆さんに知ってほしいです。

    つまり「親のお金を家族で守れ!」です。


    この長女のように後からこんな思いをするくらいなら、多少親と衝突したりね、家族間の修羅場があったりしてもね、外部の人や組織と闘うよりもましなことがあります。

    今回、私が一番伝えたいことは、そこです。


    「女性の母の代理人弁護士は、東京地裁の判決を『高齢者への勧誘の仕方次第で契約が違法になる可能性を示した』」と評価。違法な勧誘の抑止につながるとも話す。保険会社と女性側は控訴している。」


    地裁判決は出ましたが、保険会社も長女も控訴したので、裁判は続くわけです。

    未然に防げるものは未然に防ごうという事例でもあると思います。


    それでも、未然に防ぐために、親とお金の話をしたり、資産を確認したり、難しい部分があるという方も多いのではないでしょうか。


    今回の記事の感想とともに、こんな方法をとっているとか、こうやったらうまくいったとか、実はこういう悩みを抱えているとか、教えていただけることがあったらぜひレスをつけてくださいね🙂

    2件のコメント
    Yasuko Kishikawa
    2021年4月12日

    私の両親も以前不要なリフォーム工事の勧誘を受け、まさに親のお金を守る事の大切さを感じました。


    きっかけはホームセンターの無料点検のチラシでした。結局提携企業のリフォーム会社へ勧誘誘導目的のチラシだったのですが、母から相談を受けた際に聞いた営業のクロージングが老人に付け入る内容で驚きました。


    私から勧誘を辞めさせるためにホームセンターへ先ず連絡したのですが、私の母の思い違いだと営業に行ってないとはぐらかす対応に更に不信。


    幸い母が営業マンの名刺を保管していたので、担当者名をお伝えすると

    ホームセンターもリフォーム業者に

    虚偽の報告をされてたと認め、対応に

    応じて頂けました。

    また後から、確認した工事の提案内容

    も、取り付けたばかりの床下換気システムを撤去して薬剤散布という内容。

    (素人判断でなく、建築士や専門家の判断も仰いでます)

    老人に付け入るのをビジネス戦略としてる悪質な企業に親が被害を受けない様、気を付けていきたいです。

    あいにくうちの母は3人の娘に電話が通じないと、主人含め義理の息子達にも電話かけまくり相談してくれるので安心ですが(笑)

    浅井郁子(アサインコ)
    2021年4月13日

    レスをつけてくださりありがとうございます。

    勧誘系の危ないの、経験されたんですね。

    「無料点検」のチラシ!! そう、そういうので引っ掛けてくる。

    戸建てはまずリフォーム関係が多いですよね。

    リフォーム関係で引っかかると、額が大きいので怖いです。

    でも、しっかりした娘のおかげで難を逃れてよかったです。


    コロナ禍で不審な電話が増えています。

    くれぐれもみなさま、気を付けてくださいませ。


    例えば、お掃除サービスとか電話でははじめ安い値段を言っておきながら、来てみたらお風呂だの洗面台だのとあちこちチェックしだして、こうしたほうがいいと言いながらどんどん金額を高くしていく。

    実は昔、うちの母がこれに引っかかりました。


    通信会社の下請けやリサイクルショップの営業、相変わらず減らない特殊詐欺の電話に気をつけることはもちろんですが、かんぽ事件のように信頼していた金融機関までが最近は気をつけないといけない時代になってしまいました。


    「不安なことがあったら相談してね」と親に言ってみると、多少忘れっぽくなってきている親になかには案外子どもに相談するケースもあるので、話しかけてみるといいかもです。


    2件のコメント
    • Facebookの社会的なアイコン
    • Twitter
    • Instagram

    © Care Diary 2020