緊急事態宣言が明けて10月から高齢者調査のための訪問を再開しています。
コロナの影響もあり、2年半もの間、見守り対象の高齢者全員訪問が滞っていました。
久しぶりに訪問してみると、以前は「私は大丈夫だから」「高齢者訪問?私はまだ活動しているから」とおっしゃっていた人が、緊急連絡カードを作りたいとか、ポスティングのお返事をいただけるとか変化を感じます。
そう、みんな不安よね。
家族にも会いにくいし、地域の集まりも中止だし。
訪問を拒否していた人にも変化が起こっていて、見守りの必要性を意識する高齢者が増えた印象をもちます。
離れて暮らす家族のほうにも、実家の親に会えなくて心配な人が多いでしょう。
特に、一人暮らしの親がもしも万が一のことがあったときに見つけてもらえるだろうか?と想像されていないでしょうか。
基本はやはり“毎日”安否が確認できること。
家族や親族、親しい友人などと、LINEやメッセージ、電話などで毎日連絡を取り合うのが一番安心だし手っ取り早い。
これを習慣にできるといいんだよね。
各市区町村(自治体)では、「緊急通報システム」の貸し出しをしているところが多いです。
民間のセキュリティ会社に通報する仕組みで、設置しておくと安心です。
本人が通報する以外にも、動きがなかったり、煙を察知したりしたらセンサーが働いてセキュリティ会社に伝わり、駆けつけてくれます。
毎月のレンタル料は、東京都中野区の場合で約600円ほど。
詳しいことはこちらを参考に→
毎日確認できるものとしては他にも配食サービスや新聞配達がありますね。
高齢者への配食サービスは、原則手渡すので異変があればすぐに気付いてくれます。
新聞の場合は、たまっていれば販売所から自治体に連絡が入る地域もありますが、隣近所の人が気付いて自治体に通報することが多いですね。
毎日ではないけど定期的なものでは、宅急便、生協、ヤクルトも自治体の「見守りネットワーク」として提携している地域が多いですね。
ちなみに、東京都練馬区の場合はこんな感じ→
状況によって通報先が決まっているので安心です。
参加事業者のサービスをあえて利用するというのを検討してみていいかもしれませんね。
福祉サービスでは、社会福祉協議会の高齢者向け事業に、見守り電話サービスや定期訪問サービスがあります。
見守りサービスだけでなく、入院時支援や必要な時に家事援助が利用できるサービスなどパックになっている社協もあります。
親が地域の集いやカルチャーなどに参加してくれているとけっこう安心ですね。
欠席した時に、仲間が心配して連絡を入れてくれたり、訪ねてくれるかもしれないので、仲間の中で親しくしている人を離れて暮らす家族は知っておくとよいです。
そして、家の中で例えば倒れているときは、玄関が開かないと窓ガラスなどを割って入る必要がありますが、これができるのは警察や消防署だけ。
自治体や包括に連絡を入れても、そこから警察や消防署に連絡が入ります。
遠方から110番したいときは、できるだけ親の住む地域の誰かに連絡し、その人から110番してもらうほうがスムーズです。
でも、親がただ寝ていただけ~なんてことも無きにしも非ずなので、まずはドアをたたいてもらうとか、声をかけてもらう人がいることが現実的です。
休日でも、夜でも、駆け付けてくれる“誰か”。
結局、これが肝心ね。
そういう人と普段から連絡を取り合うお付き合いをしておくことが最も重要かもしれません。
親はそれを感じていると思いますよ。